こんな方におすすめ
- 上から目線を感じる人に接することが多い方
- いつも周りの目を気にしすぎて気疲れしてしまう方
- どんな時も自分らしく振る舞いたいと願う方
普段、あなたに対して上から目線で接してくる人はいますか?。
それは、誰ですか?。
どのように、上から目線なのでしょう?。
その時、あなたはどのような感覚になりますか?。
腹が立つ、ムカつく、偉そうにしやがって!、何様!・・・
あなたの感情は、心地よいものとはほど遠く、傷ついたような感覚に陥ってしまっているでしょうか?。
そして、それは嫌な感覚、自分が何か落ち着かない感覚ではありませんか?
そんな時もあります。
そんな人もいます。
と言ってしまうと、それで終わってしまいますが・・・・・。
そう!。ちょっと、待ってください。
その時のあなたの心の状態によって、
- それが上から目線なのか
- 必要なアドバイスなのか
- 行動を修正する忠告なのか
意味づけが変わるのを知っていますか?。
そしてその、上から目線という視点を変えることができるのを知っていますか?。
そしてその、上から目線という視点がなぜ起きるのかを知っていますか?。
その理由がわかることで、あなた自身を取り巻く人間関係がラクになるかもしれません。
それが変わることで、あなたの前から上から目線の人がいなくなるかもしれません。
あなたが上から目線な人に遭遇してしまう理由
あなた自身が自分を下にしてしまっている
私自身も、これまでの人生を振り返ってみると、こういう人が上から目線なのだろうという
【上から目線な嫌な人】と遭遇したことが何度かあります。
今でこそ、【上から目線】という言葉が氾濫していますが、当時はそのような表現はありませんでした。
20代の半ば、いっとき派遣会社に登録して仕事をしていた時、派遣先の弁護士事務所の事務の人。私は裏方仕事でしたのでスーツというよりラフな普段着をきていました。それが気に入らなかったのか、ある日「いつか気づくと思ったけど、もう少しちゃんとした格好で来てくれない?」とかなりキツい口調で言われました。
それなら、最初からそういう必須条件としてあるならいざ知らず、派遣会社に確認してもそうしたことはなかったということで、意地のわるい人だと感じました。それは、なぜなのだろうか?と思うに、
事務の女性の「そうあるべき」という視点で言われたのだとわかりました。
翌日から、スーツのスカートと無地のブラウスという服装で出社しましたが、残りの数週間はその人と昼を取ることをやめて、「友達と約束しているので」と言って外食をしました。(もちろん、これはウソ)
嫌な思いをした人と、貴重な昼の時間を一緒に居たくなかったのです。
その当時の私は、気だけは強いものの今ほどメンタル状態が良かったわけではありません。
自己重要感も低かったですし、
自分への自信も持ち合わせていませんでした。
ですが、それで、その人にへり下ることだけはしませんでした。
それは、その場所には仕事をしに来たわけで、仕事への振る舞いにはなれないことはあってもきっちり取り組んでいたからです。
その仕事が終わる時、その事務所のトップの方(士業の方)に「嫌な思いをさせてしまったみたいで」という励ましの言葉をもらい救われました。
もちろん私の当初の、ラフすぎる服装は改める必要があったのはわかりますが、「自分は間違ってはいない」という気持ちになれました。
あなたが【上から目線の人】と感じるかどうかは、あなた自身が、何を重視しているのか、どう振る舞うのかで変わるということです。
あなたが自分自身を、ある人の言動に対して卑下して下に見てしまっていること、その人に対してあなた自身が何らかの基準で【上下関係】作り出してしまっているということです。
それも無意識のうちに。
なぜ、無意識に自分を下にしてしまうのか
私たち人は無意識的に対人関係の中で、距離感、上下左右という空間的な位置関係を持って人と接しています。
親しい人とは、緊密に近くで会話をする
疎遠な人とは、距離をとって会話をする
ということが、誰でもあるでしょう?。
逆に、自分より上と感じる人や、自分より下と感じて接している人もいるはずです。
- 学生時代の恩師に対して、尊敬する人、に対しては【自分より上】
- 自分の子供や、自分より年下の後輩、に対しては【自分より下】
- 自分の同級生、同期入社の同僚、に対しては【自分と横並び】
という位置関係で捉えることを自然としていることが多いのではないでしょうか?。
そして、他にも、心理的な働きによって、【他者を上に見て、自分を下に見る】という位置関係にしてしまうことがあります。
私たちには、社会や個人という組織の中で存在しながら、感覚を通して情報を受け取り感情や行動を起こしていますが、その際に受ける環境の要因から、非合理な(正確性に欠ける)判断をしてしまうことがあります。そうした心理の働きを【認知バイアス】といいいます。
その認知バイアスにはいくつもの種類がありますが、あなたがあなたと接する誰かに対して、【自分より上の人】と捉えてしまうのも【認知バイアス】による影響が大きいのもです。
人に対してもこうした認知バイアスが働いています。
認知バイアス・ハロー効果で相手を上にして、自分を下にしてしまう
認知バイアスの一つに、ハロー効果というものがあります。
ハロー効果とは
ハロー効果とは、後光効果、背光効果と訳されるもので、その人の目立つ特徴に引きずられて事実とはかけ離れた評価をしてしまうこと。
つまり、外見や肩書き、権威性、学位、知識、資格、属性、知識、階級 などの目に付くラベルによってその人を評価をし、場合によって人を過剰に敬ったりしてしまいます。
人は、ある特定の人に対して、ある特定の見方をしてしまいます。
例えば、何らかの
- ある特定の服装、白い白衣をきた人=医者 だと思う。
白衣を着た人が全て医者なわけではありませんし、医者だと思うと、自分より偉い人と感じてしまうことも昔は多かったのです。ある調査では、白い白衣をきた医者の前に行くと、そうでない人に比べて、血圧が上昇するということもあるとか
- 紺色の制服を着ていると=警察官だと思ってしまう。
場合によっては、制服をきているから本物の警察官だと勘違いして銀行カードを渡してしまうパターンのオレオレ詐欺も以前はありました。
私たちは、こうした無意識的な心理の動きによって、【他者を自分より上】においてしまうことがあるのです。
ですが、誰もがそうしたラベルによって【自分を下】にしているわけではありません。
どんな人とも対等に、自分と相手とをフラットな位置関係でいられる人もいます。
その時、影響しているのがやはり無意識の心理状態である、自己重要感です。
自己重要感の低さによって自分を下にしてしまう
上記で述べた、対人関係の際に作る、距離感、空間的な位置関係だけでなく、自分自身に対して感じている心理的な重さによっても、人と自分自身に対して価値がある無しを無意識のうちに設定しています。
その心理的な重さとは、自己重要感というものです。
自己重要感とは、あなたがあなた自身に対して、重要な存在かどうかを位置付けている心理的な状態のことです。
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日本人の多くが持っている、人生を台無しにする重要な心理的要素
日本人に限らず、現代社会では、 自分らしさを求める意識が低かったり、 自分を大切に思う意識が低かった ...
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この自己重要感が適切に満たされていれば、自信や自己肯定感に繋がり、リラックスした状態で物事に取り組め、精神的にも安定した状態を自分でコントロールすることができます。
この自己重要感という心理状態は、自己肯定感とも捉えることもできますが、それよりも更に、【自分自身の存在に対しての意識がどのようなものか】という点が自己重要感の大きな要素です。
それは、日常の中では、気づくことはありませんが、自己重要感の心理状態が基となって、人生のあらゆるシーンに影響を及ぼしています。多くの場合、誰しもが満タンな自己重要感を持っているわけではなく、人生の初期の経験の中で満たされないまま大人になってしまうことがほとんどです。そして、満たされていない状態を必死に満たそうとします。それは、自分という存在自体の否定につながるからです。
自己重要感は、あなたが幼少期に体験した出来事や、繰り返し言われていた言葉、あるいは、周りの大人の行動や言葉を自然と模倣してしまて、プログラム化されます。
何かの出来事を失敗してしまった
→だから自分は、ダメな人間だ
親から繰り返し怒られた出来事
→だから自分は、ダメな人間だ
友達だと思っていた子にいじめを受けた
→それは自分が、劣っているからだ
など、物事や出来事に対して、自分を責めることでその出来事を肯定しようとする心理が働きそれが積もり積もっていくと、強固な制限のビリーフとなって、あなたの人格にもなってしまうのです。
辛い気持ちを抱えて、自分を卑下してしまうということを重ねて大人になることが多いのです。
自己重要感の低さはとても影響が大きく、
無意識に、自分を低くおいていしまう。
(それ以外にも、人生においてさまざまな影響をもたらしています)
けれど、それはとても心理的には辛いことなので、(自分の存在を脅かされるようなものなので)
もし、誰かがあなたに一言アドバイスをしたとしても、人の何気ない言葉にでさえ
「上から目線だ」
「あなたの言い方は不快だ」
として、自分の存在を満たそうとするのです。
時として、それが必要なアドバイスであっても、必要な言葉であってさえもです。
本来ならば、適切な自己重要感を持っていると、多少の他人からのキツい言葉や、ひどい態度に対しても無視できるようになり(それに長く関わっているよりも大切なことがあるから)、深刻な心の傷にならないうちに自然と対処できるものです。
あなたの中に、自分を下にしてしまっている無意識下の心理プログラムがあることに気づきましょう。
関係性のトラブルのある誰かを、相手に投影をして自分を下にしてしまう
あなたが、【上から目線な人だ】と受け止めている人は、本当にそのような人なのでしょうか?。
その人の持っている
- 見た目、雰囲気
- ものの言い方や声の感じ
- 年齢、背格好
という要素が似ている人が、あなたの身近なところにいませんか?。
そして、身近な人との関係性は、どのような位置関係となっていますか?。
そして、その人との関係性が、あなたにとって緊張感や不快感のあるものではありませんでしたか?。
私たちは、心理的な動きとして似ている人をパターン化してその人に対処できるようプログラム化しています。
もしかしたら【身近な人】を、【上から目線だと受け止めている人】に投影しているかもしれません。
私たちは、それまで出会ってきた人に対してあなた自身が持っていた感情や感覚、振る舞い方を、違う誰かに対しても行っていることもあるのです。
そうした人に、
- あなた自身がどこか頼っていないか?
- あなた自身が期待してる部分がないか?
と考えてみてください。
そしてその人があなたの期待したような対応をしてくれず、その不満から上から目線だと感じていないでしょうか?。
そして、もし、【上から目線の人に遭遇すること】をどうにかしたいと本気で思うのなら、それをどうにかしたいと本気で取り組むことです。人は、どんなトラブルや状況に陥ったとしても、変えることができるのはあなたがそこに意識を向けるからです。
【自分を下にしてしまう】意識パターンを改善するには?
- 上から目線の人に遭遇する
- 自分をつい下にしてしまう
という時、
一番大切なことは、その人をどうにかするよりも、あなた自身の思考を変えることです。
それをしない限り、また、どこかで、「上から目線の人」に遭遇することが起きるでしょう。
なぜなら、ここまでお伝えした通り、そうしてしまうのは、あなたの心の中にある思考パターンのプログラムがそうなるようになっているために、似たような状況に遭遇すると、同じような状況に陥るからです。
つまり、あなた自身が上から目線の人だと感じる行動や振る舞いに、あなた自身が反応していることで、それを認識しているからです。
その状況は、あなた自身が引き寄せたものである可能性が大きいのです。
だからこそ、
- あなた自身の反応を変える
- あなた自身の持つ心のプログラムを変える
- あなた自身の自己重要感を、モノや人ではなくケアする
ことです。
一番重要なことは、自己重要感を満たすこと。
モノや人とに頼ることではなく、あなた自身があなた自身を大切にすることです。
あるいは、あなたが重要感を低くしてしまったのは、あなた自身が気づいていない(忘れてしまった)幼少期の体験があるかもしれません。そこにアクセスすることで本来のあなた自身に気づくことができます。
そして、自分自身を大切に思えると、どんな立場の人ともフラットな視点で接することができます。
私のこれまでの経験、仕事の中で、さまざまな人に遭遇してきました。
とある元宮様とも接したことがありますし
〆系の人を接客したこともあります
某有名ディーラー社長夫人の方
現場の職人さん
どんな人と接する時も、変にへり下ることもありませんし、変に奢ることもありません。
常にフラットです。
20代の頃は上記で述べたように今考えると上から目線な人がいましたし、気を使いすぎてしまっていた部分もありましたが、今は感覚の合わない人とは極力接することもSNS上においても、接触することはありません。それは日常や仕事に影響を受けたくないからです。
それでも上から目線の人に遭遇した時には?
もう逃げるしかありません。
もう距離を置くしかありません。
「あ〜そうなんですね」
と、その人の言っていることを一旦受け止めてから
もうその人と関わらないように
極力避ける
嫌なら嫌と言う
です。
実は、私、昨年の初めに、SNS上でお世話になったと感じていたある方に、コミュニケーションのアドバイスをしたら、「上から目線で不愉快だ」的な返事をいただいて、「え〜っ」となっていました。
自分としては、その人はプロである以上、知識や情報の交換のつもりでいました。
でも、それは余計なことだったなぁと今では思います。
人が相手の言葉を受け入れるのには、大切なプロセスがあるからです
素の私は余計なお節介を焼いてしまうことがあって、以前はSNS上で行っていました。
ついつい、自分の悪い癖で、その人と親しいと感じて、頼まれてもいないことを発してしまう。
ですが、今は、極力今は頼まれてもいないことをアドバイスすることはやめています。コメント欄を閉鎖しているのもそうした意味合いがあります。そして自分の貴重な時間を使ってアドバイスしたとしても、そうした言われ方をしてしまうし、人はリスクを追わないと(お金を払って知り得た情報でないと)本気でそれを実践しようとはしないモノだとも知っているからです。
自分が感じている不足、不満、不調、は、あなたがどうにかしようと思うからこそ変えることができるのです。
あなたが変わろうと思うことから、あなたの周りは変わり始めます。