メンタル・意識変化

あなたの理想が、うまくいく模倣&うまくいかない模倣

2022年4月16日

こんな方におすすめ

  • 想の自分を手に入れたい方
  • 憧れている人のようになりたい方
  • イメージする方法を取り入れているのに、うまく行かないと感じている方

私たちが、

新しいことをするとき、
新しい商品を生み出すとき、

すでにあるもの(人)を手本にして、模倣(マネ)することが、最速の成功の近道とされています。

NLP心理学ではモデリングという手法で、憧れる人や理想とする人の仕草を真似ることで、その人のような成功を手にすることが可能であるとしています。

ビジネスの世界でも使われているベンチマークという方法は、商品開発の世界での模倣です。(私も以前、米飯、メニュー開発でコンサルに入った時、メーカーさんは当然の如くベンチマークという考えを持っていました)

ですが、うわべだけの模倣(マネ)は、成功に近づくどころか、返って成功から遠のくことを知っていますか?。

そして、このうわべの模倣行動は、真意(ポイント)を知らないと誰もがやりがちで失敗しやすいプロセスでもあるのを知っていますか?。

うわべだけの模倣(マネ)は、一番成功から遠のく

うわべだけの模倣(マネ)・カーゴカルト

第二次世界大戦中、そしてその後、形だけの模倣・カーゴカルトという現象が、太平洋の小さな島々で起きたというのは形だけの模倣の典型です。

この場所は、米軍と日本軍の戦闘が激しかった場所として知られていますが、それまで、外界との接触がなかった島民たちは、人間自体、兵士というものも、近代的な道具、自動車や飛行機、無線機といったものでさえ、目にすることは初めての体験だったのです。

つまり、自分たちの文明以外のものに、初めて接したのです。

その島民たちは、奇妙な制服を着た人間が、骨のようなものを自分たちの顔に近づけてそれに向かって話しかける。すると、強大な鳥が空から何羽も現れ、膨らんだ布にくくりつけられた包みをいくつも投げ落とす。その膨らんだ布は、ふわふわと漂いながら、地面に降りてくる。包みの中身は食べ物だった。島民たちはその様子を見ていると、兵士たちは食べ物を島民たちにも分て与えた。

この見慣れない奇妙な服をきた人間たちが狩もしている姿も、食べ物を探している姿も、目にしていない。他に食べ物を調達する手段、それは、あの食べ物を落とす鳥を呼び寄せたのだろうと、島民たちは思った。

その後、戦争が終わって、軍隊が引き上げていくと、島にはまた島民だけになった。すると、一風変わった光景が見られるようになった。

それは、丘の茂みを焼き払い地面に石を積んで滑走路らしいものを作り、滑走路の上には藁で作った実物大の飛行機らしきものを置く。その隣には竹でできた無線塔。木彫りのヘッドフォン、骨でできたトランシーバー、肌に施したタトゥーは軍服のエンブレムの模様・・・・というように、彼らが見た様子を全てまねて、恩恵を得ようと儀式が催されるようになった。

これは、カーゴカルト(積荷信仰)と呼ばれる模倣儀式です。

ノーベル物理学賞を受賞した、リチャード・ファイマンは、このカーゴカルトについて触れ、「形だけ整っていてもどうなるものでもありません。飛行機は一機もやってこない」と言い、本当の理解をしないで形式だけにしがみつく、学会の形式主義の悪習を非難しました:。

参考文献

:『Think clearly』ロルフ・ドベリ著 サンマーク出版

カーゴカルトのような、形だけの模倣をしがちなのは、島の住民や、ファイマンが非難した学会だけではありません。

今では研究が進んで、このカーゴカルトの島民の儀式は「西洋人の偏見が作り出した虚構のメラネシア文化。思考自体は何ら突飛なものではなく全世界普遍の反応であって人類普遍の考え方の一部を切り出して名前を付けただけのもの」とされています。

私たち人間は21世紀の現在であっても、出来事や状況ばかりを見て【形だけそれを真似る】ということをまだしています。

【形や見かけから入る】というやり方で、【その人になっている気分になる】ことをしますが、形だけではその時だけで終わってしまうのです。

あるいは、

ある事件や事故があると、同じようなことをしようと真似る・模倣犯というのも【間違った、形だけの模倣】といえます。

形から入る模倣がうまくいかない、負の分がある理由はここにあります。

私自身、自分自身の悩みを実感した時、その前後で美容家のお手入れの仕方をマネていましたが、その内面の意識に共感したからできたことです。

 

無意識の模倣(マネ)・その負の側面

私たち人間には、脳の仕組みとして模倣する(マネ)する機能が存在しています。

幼少期での模倣する(マネ)する機能は、無意識的に機能します。

つまり意識せずとも外側で起きていることを体験として取り入れています。その機能のおかげで、周りにいる大人や親、兄弟の振る舞い方を学習して、日常生活や言葉を学び、状況を判断したりすることができるようになります。そしてそれが、事実か否か、正しいか否か、にかかわらず、その通りに振る舞うようになります。

虐待する親のほとんどは、幼少期に自分自身も虐待を受けていたとされています。

本来なら辛い体験のはずが、自分自身の子供に対しても身体的な暴力、言葉の暴力、接し方の暴力、無関心の暴力などを行うのは、【それは正しいものだ】と認識してしまうからです。幼少期にあった体験はプログラム化されて無意識化に記憶されます。

その行動は、意識的な(頭の思考)によるものではないのです。

そして同時に、「自分が悪いから」(虐待)そうされるんだという認識も持ち、自己重要感が非常に低い意識も持ち合わせています。(本人は気づいていませんが)

虐待とまでいかずとも、周りにいる大人が行っていることは、子供の社会の中に反映されるともいわれます。

ママ友の中で気に食わないママがいると、子供たちにも「あの子と遊んじゃダメよ」と言い、果ては仲間外れのような振る舞いをするようになる。なんてことも子供は親の振る舞いを見て真似をするのです。

もちろん、「虐待された子供が全て虐待するのか?」 と言ったらそうではありませんし、そうした状況にあった人でも、自分自身の違和感ときちんと向き合って負のプログラムを変えられている人もいます。

そしてもちろん、悪い模倣ばかりではありません。

身近で接している大人(親、祖父母、親戚、教師など)の振る舞い方<人への接し方、口癖、行動パターン>は、知らず知らずのうちに子供のプログラムとなります。今は、個性をしっかりもった子供さんが多いですが、多くの場合、身近な大人の振る舞いは、「そういうものだ」と学ぶのです。

ただ、もし親御さんがご覧になっているとしたら、あなたの振る舞いは思っている以上に、お子さんに影響するということです。あなたが忘れていたとしても、あなたがしたことは、子供の記憶に残ります。意識的には忘れていても身体的な何処かに記憶されています。

もちろん、その子供の生まれ持った気質もあります。それに合わせて子供の意識は、まっさらな状態で、多くのものをそのままスポンジのように吸収して学び、本来の気質を覆い隠してしまうこともあるのです。

私自身、自分が掃除を重視しているのは、父の言葉の影響であることと、同じような場所の汚れが気になるのは、父がよく掃除していたのを見ていたのもあるも?と最近気づきました。

「三子の魂百まで」というのは、こうした意味を持っています。

 

模倣(マネ)で間違わないために・そのポイント

模倣(マネ)自体は、悪いものではありません。

何かを始める時、新しいものを学ぶとき、何かの状況になった時、誰か、何か、を模倣(マネ)ることで、うまくいくステート(状態)を作り出すことができます。

アメリカの最新鋭心理学・NLPにおいてはモデリングというプロセスで、そうしたステートを作り出し、望む成功を収めることが可能としています

しかしそれは、まるまると、誰かをそのまま模倣(マネ)ることはありません。

自分自身の内面にあるものと、一致感を取ってからであることが前提です。

そして、なんのために模倣するのか(マネ)するのかという目的が重要です。

その目的、理想とする状態にそぐわない、何か、誰か、を真似ても、理想に近づくどころか見当違いのことをし続けてしまい、なかなか理想通りにならないということもあるのです。

目的、理想が明確にすることこそが大切です。

そして、これからは、どの業界においても、誰にとっても、上部だけの模倣(マネ)は通用しなくなります。
大抵のものは、行き渡り、どこにでも似たようなものが存在し、飽きられているからです。

いっとき、コンビニ業界で、店頭にドーナッツを販売すると、あちこちで同じ現象が見られました。

以前、メニュー開発のコンサルティングをしていたとき、工場の担当さんはやたらとコンビニを意識して、それと同じようにしようとばかりしていました。

今は、コンビニ業界のスイーツは各店で、個性を出して鎬を削っているように、これからは【らしさ】が求められるようになります。

それは、個人が何かの目標達成ための模倣(マネ)で合っても同じことです。

モノ、コト、自体を真似ても意味がないのです。それは、カーゴカルトと同じことです。同じような切り口、言い方、をしても意味がないのです。

米飯を作ってきた工場が、スイーツが流行っているから「スイーツ作ろう」と真似ようとしても機材も技術もない上に、時間も労力もかかってしまうのと同じこと。

だからこそ、

模倣の必須ポイント

  • やり方や方法を模倣(マネ)る上では、そこに【らしさ】がなければなりません
  • なんのために、模倣(マネ)をするのか、その目的を明確にする必要があります
  • その目的のために、相応しいやり方は何かを検討する

そうした、深い部分を考えていかない限り、うわべだけの模倣(マネ)では通用しません。

多くの場合、物事がうまくいかない理由、目的達成がうまく行かない理由、には共通項があります。

モデリングすればうまくいく。
模倣(マネ)すればうまくいく。

として、うわべだけの模倣(マネ)は、一番成功から遠のくのはそのためです。

行動から入ることで、その真意やその人のマインドを理解するようになれるともされていますが、それにはそれを理解したいという意図が必要なのです。その真意の理解の仕方には方法がありますが、

往々にして、人は

  • 上部だけのところ
  • いいところだけ
  • 目につくところ
  • キラキラしたところ

だけに意識が行きがちです。

そして、上部だけの、いいところだけ、目につくところ、キラキラしたところだけを真似ようとするのです。

だから上手くいかないのです。

  • なぜ、目につくのか
  • なぜ、キラキラして見えるのか
  • なぜ、真似たいと思うのか

それには、理由があります。

そして、どうしたらそうなるのかを探ると、その人が本当にあなたの理想なのかが分かってきます。

理想のためのコーチング質問

  • あなたの、得たい目的はなんですか?
  • その目的を達成する方法は、ありますか?
  • その方法は、具体的に組み立てられますか?

それらを明確にしていきましょう。

そしてそれに相応しい模倣(モデル)を探ましょう。

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