3月に入って、韓流ドラマ『トンイ』を見ています。
以前NHKで放送していた時には毎週見ていたドラマです。
たまたま再放送をしているのを横目で見ていたら、心理学的にもおもしろい部分がありました。
内容としては、『大奥』もののような王の側室同士の争い。正義と悪=トンイとチャン・ヒビンとの対立なんですが、心理学の要素や潜在意識の特徴が盛込まれています。
ビリーフが人生に影響する
人はその人が思っている通りの人になる。
同じ波動は共鳴する。
賤民の身分のトンイは、亡き父から「尊い意志を持ちなさい。そうすれば尊い人になる」
と教えられ、逆境のなかでも、「正しいことをしたい」を貫き、王に寵愛されて自分が望まなくとも、側室最高位の<嬪>になるのです。
一方、恵まれた境遇にあったチャンヒビンは、なににつれ貶められていた王の母を毒殺しようとしていた兄に、「今のヒビン様の地位があるのは、貴女の変わりに汚い手を使ったからだ」
と言われ、毒殺を黙認してしまうのです。
つまり、
「汚い手を使わなければ、王妃の座は得られない」
という思い込みを持ってしまい、汚い手をつかいトンイを引きずり落とそうとしますが、ことごとく自分に悪い形で跳ね返ってきます。
本来は自尊心が高く正義感もあったチャンヒビンですが、ストーリーが進むにつれて、歪んだ自尊心と自分本位の正義感に変わってゆき、美しさに輝きが失われ、無表情で、苦しい表情に変わっていきます。
二人はどちらも最終的には、自分の思う通りの人生になるのですが、
それは、周りの環境からの刷り込みによってできたビリーフ(信念、思い込み)が大きく影響しています。
ビリーフとは、
なにかしらの体験、経験を通してできた、思いこみ、信じている事、信条のこと。
自分自身に対してどのように思っているか、あるいは、行動や思考パターンのもととなって、その人にとっての勇気付けや意欲をもたらしたらすプラスのビリーフと、制限をもたらしたり可能性を閉ざすマイナスに働くビリーフがある。
同じ意識、同じ波動の人が共鳴していく
エネルギーの法則では、
類は友を呼ぶ。同じ波動は共鳴する。
といわれます。
「正しいことをしたい」というトンイの周りには同じく正しいことを貫こうという人が集まり、
チャン・ヒビンに貶められてその座を追われた前王妃を救おうという人たちが集まります。
その人達は、トンイに頼るというより、それぞれの能力で互いに助け合う集団となっています。
元々、権力派閥の後押しで宮廷入りしたチャン・ヒビンは、当初は正しいやり方で王妃の座を狙っていましたが、結局は周りの権力派閥のように、【権力を持つものが正しく、持たぬものが悪い】という思考を持つようになります。チャン・ヒビンの周りにいるのは、王妃の権力を利用して権力を得ようという集団でしかありません。
自分がどんな思考を持つかで、周りに集まる人が変わり、
周りの人の思考で自分の思考も変わる。
と言えます。
トンイを粛宗王が寵愛するようになるのも、
正しいことをしたいというトンイと何事にも公正でありたいという粛宗王の意識が同じであったからなのだと分かります。
自己価値観が人の行動を決める
人間はだれでも、自分は価値ある存在だと思いたい
という欲求を持っている。
自己価値観とは、地位や容姿、年齢は関係なく、その人そのもののに対する価値です。
しかし、「自分は◯◯ではければ、価値はない」という条件付きの価値への思い込みを持っていると、
自分が思うように生きられず、過剰にプライドばかりが高くなり、他者からの評価で自分の価値が決まるように思ってしまいます。
- 「王様からの寵愛がある自分は価値がある。」
- 「王妃である自分には価値がある」
- 「トンイより地位のある自分には価値がある」
にこだわっていたチャン・ヒビンは自己価値感が低かったのかもしれません。
日常生活にも人の心理が影響している
ドラマの中に限らず、現代の実生活の中でもこうした心理が私たちの人生に大きく影響しているものです。
食事法を変えても、体調があまり良くなかったり、苦手な料理を上手になりたいと思っても、行動が付いていかなかったり、自分がこうしたいのに〜うまく表現できなかったり、
という時には、
貴女の中にある、心の深い所にある
<ビリーフ>がつっかえ棒になっているのかもしれません。
最近は全く韓流ドラマを見ませんが、
トンイは心理学として気づくことが多いのでしばらく見ようと思います。
あなたの内面にある気持ち、感情にあるもの。
それはあなたを動かす鍵になります。
いつ、それに気付きますか?。