こんな方におすすめ
- 毎日がなんとなく過ぎてしまい、自分に嫌気がさしている方
- 自分はなんのために生きているのかと感じる方
- 日々フラストレーションが溜まっている方
- 目標はあっても、思うようになっていないと感じる方
一年の初め、あるいは、年度はじめの四月、だれしもその年をどのようにすごそうか、自分の人生をどのように実りあるものにしようか、と計画や目標を立てたりしますね。
何も考えず、その場任せ
何となく夢や希望はあるけど、何とかなるっしょ
としている人は、計画や目標という言葉すら、意識に上ることはないでしょう。
ですが、私たち人は、生きる上での目的、張り合い、充実感、達成感、を得たいと望む生き物です。それは生き物として持っている欲求とも言えます。
計画や目標は、当然のことながらこれまでとは違う何か、新しい未知なる体験をすることで新しい環境に身を置くことにもなります。そうした新しい出来事や環境を希求(望み求めること)は、生まれながらに持っている脳に組み込まれたシステムです。
私たちの脳は、その昔、動物を追って狩りをし自然に実っている果実などを探して食糧にしていた頃と、そう進化してはいません。生き延びるために、食べ物を追い求めて活動する、危険な動物が近寄ってくれば、そっと逃げる。そうした欲求や移動しながら常に新しい食べ物を追い求めていた、その頃の脳のプログラムは、現代になっても<新しいなにかを追い求める>ということに意識が向くようになっているのです。
そうした自然の欲求から、人は何らかの目標を目指します。
もし今あなたが、
- なんとなく過ごしてしまう自分に嫌気が差している
- まだ何か、自分が生きていることの意味をつかめていない
- 目標はあるけれど、日々不満が溜まってしまう
などがあるとしたら、
今一度、目標についての考え方を知っておくことは大切なことです。
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どんな目標を立てたらいいの? 目標設定法
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人生の中で、目標がもつ意味とは
目標があることで、人生を充実させることができる
目標は:
目指す場所、向ける対象、(例えば、食糧となる獲物や果実)
目的は:
何のために、達成したいこと、(例えば、空腹を満たす、生命を維持する)
など、私たちはこうして目標となる対象、何のためにという目的を持っています。
狩猟や果実の採取で生きていた頃は、とにかく行動する(動き回る)ことが多ければ多いほど、食糧に出会う確率が高く、まさに偶然んとの出会いや運が大きく作用していたと言えます。
その頃と違い現代では、ほとんどの地域では、食料は偶然に獲得できるものではなくスーパーや食品店に行けば買えるようになりました。スーパーのチラシを見て「この日にはこれが安いから、買い物に行こう」「調味料が少なくなってきたから週末までに買い物に行こう」などと行き当たりばったりではなく、計画的に動くことが必須となりました。
目標と目的を達成するためには、計画というものが必要となってきたのです。
それは食料確保や日常的なこと、趣味やプライベートのことのみならず、生きがいや仕事、技術や能力のアップに至るまで、私たちは、大なり小なり、毎日、そしてそれよりも長い期間で、人生で、幾つもの目指すものを持っています。
それを目標と呼び、「そうなりたい」「その場所を目指したい」を感じながら、そこに行き着くためになにかしら、日々努力を重ねています。
そうした目標があるかどうかで、人生の充実度や幸せを感じるかどうかが違ってくるといいます。
それは、望んでいることがあるからです。そしてそのことに対して考えたり、行動することで達成感や充実感を感じるからです。
目標は、プライベートの中での些細なものから人生を変えるような大きな目標まで様々ですが、どちらも人生を快適にしたり、充実した生き方を実感したり、自分の能力を発揮したり、自分の心身の健康状態を維持したり、周りの家族人間関係をスムーズにしたり、する上で欠かせない生きていく上での道標となるものです。
小さな目標:
- デスク周りを常に整頓しておく
- 週に一度はプライベートジムに通って筋力をつける
- 春になったら、自宅のガーデンに花を植える
- 月末まで食費を●円で賄う
- 気になっていた趣味を始めてみよう
などなど
大きな目標:
- 仕事のスキルアップに、〇〇の資格をとる
- 今の仕事をやめて、新しいキャリアを目指す
- 一念発起して家を買う
- 知識や技術を磨くため、に海外に留学しよう
- 仕事で関わる大きなプロジェクトを成功させたい
などここに挙げた以外にも、小さな目標、大きな目標があることでしょう。それらは、「あなたが望んでいること」「あなたがそうなりたい」「やってみたい」と思うことが強く現れているということです。
そして、大きな目標だけが目標ではないし、日々の些細な目標が、大きな目標の実現につながることもあるのです。
もしあなたが、以下のことに陥っているのだとしたら、今一度、あなた望みを感じてみることです。
そして、もう一度、読み直してみてください。
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日々をなんとなくで過ごして、計画が立てられないあなたに
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今の生活に満足していてるけれど、人生の目標がなくて不安な時には?
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今の生活に満足していてるけれど、人生の目標がなくて不安な時には?
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目標そのものが、フラストレーションとなるとき
私たちが目標を掲げて、そこに向かうプロセスを構築して行動を始めると、その努力は悩んでいる心を鎮めるセラピー的な精神安定剤のような効力を発揮するといいます。
一方で
- 目標に関連しない物事や周りの状況に批判的になったり
- うまくいかないことに対して、障害を感じたり
- 何かやることに過剰な緊張や不安を抱く
などのネガティブな感情やフラストレーションが日常的に感じるのは、自分がきめた目標そのものが、原因になっていることさえあります。
例えば、
目標があっても、そこに行き着こうとしても、なかなか山頂まで見えないと感じる。
目標が遠い、目標までなかなか行き着かないと感じることさえあります。
そこに悩みやフラストレーションが発生して慢性化するのは、掲げた目標そのものと自分自身に関連したいくつかの要因が絡んでいます。
そうしたとき、関連しているのは、
- 目標そのものが大きすぎる
- 目標に対してビリーフが絡んでいる
- 目標に対してのセルフイメージが不適切
などの要因どれか、あるいは、それらが複合的に影響していることがあります。
◯非現実的な目標、壮大すぎる目標は悩みをかかえる
あなたのかかげた目標は、どのようなものでしょうか?
得てして、
「自分は、この世界の〇〇をかえよう」
というような目標
・世界から争い紛争を無くしたい
・この国を美しい国にする
・どの年代の人でも分かり合える社会
・世界中を旅する大富豪になりたい
などのように、世界や社会に向けた目標はだれしも掲げやすいものです。
しかし、そのどれもが具体的ではなく、具体的ではない目標はプロセスを、具体的に何をする必要があるのかが構築できません。
「美しい国にする」と、以前とある国の首相が掲げていましたが、美しいとは具体的にどのようなことなのか見えてきません。ゴミのないクリーンな街を作るのか、古い街並みの美観地区を多く増やすのか、美人美男を多くするのか(整形して?)、など「美しい」という言葉だけでも、さまざまな意味合いがあります。
曖昧だから、「その人の心象に働きかける」という言葉のテクニックもありますが、ここで掲げるのは、あなた自身の目標であって具体的で曖昧な表現では、あなた自身がプロセスを描けません。
また壮大すぎる目標は、非現実的で、一人の個人ができることは限られていますし、よほどの強運が関係しています。こうなると、自分には運がないと嘆いたり、スピリチュアルに傾倒して精神的に病んだり、目標自体が辛いものになるのは当然のことです。
ノーベル賞受賞の心理学者ダニエル・カーネマンは、
「達成困難な目標を立てている人は、人生に不満を感じるものだ」と述べています。
大きすぎる目標を抱えていると、それが達成されることには、予想以上の必要のない困難もあることは当然のことですが、さまざまな発明をしたトマス・A・エジソンや、人類初の動力飛行機を開発したライト兄弟は、意義のあることをしよう」と思ってその仕事をし続けたわけではありません。
そのことに関心があって、興味や探究心があったからで、エジソンは、「開発を続けるお金を稼ぐために、開発を続ける」と豪語していたくらいの人です。
個人的にできると思えるレベルでも、登山をしたこともないのに、エベレストに登りたい」という目標をもっても裾野に行くどころか、ネパールと中国のチベット自治区の間にあるその場所に行くことさえ、勇気がいることで恐怖さえ感じるかもしれません。
人生に大きな意義(目標)をもつことは大切です。しかし、その意義はあなた個人の人生や、個人的な目標や、意欲的になれること、あなたの周りを快適にすること、などの個人的な小さな意義をないがしろにして、成り立つものではありません。
自分の家や自分の職場がぐちゃぐちゃになっているのに、世界で起きている被災地にボランティアにいく。
その大きな意義を行う方が、「自分が役に立っている」、「自分は重要な存在だ」と思い込んで、そうした行動をしてしまう人も多いのです。しかし足元を見れば、小さな意義が蔑ろにされているのに気づくかどうか・・。
目標サイズを設定し直してみることです。
あなたの描く目標で、あなた自身はどうなりますか?
あなたが目標を達成することで、何がえられますか?
◯目標に対してビリーフが絡んでいる
目標そのものがなければ、目標に対して達成感も充実感も感じることはありません。
目標そのものには、「自分は、これをしたい」という想いが必要で、そうした思いがあるからこそ、そこに向かうプロセスを描き行動することができます。
ですが、その目標そのものの下地に制限的なビリーフ(思い込み)があるとき、何をしたらいいのかが思い浮かびません。
「目標は、人に認められるものでなければならない」
「目標は、世の中を変えるものでなければならない」
「目標は、大きく壮大なものでなければ意味がない」
など、こうしたことは人が目標を掲げるときに抱きやすい壮大すぎる目標です。
この言葉のどこに、制限的なビリーフ(思い込み)があるのかといえば、「〜しなければならない」という制限的な言葉そのものが「思い込み」なのです。
目標は、社会的に意義のあることでなければならない、意味のあることでなければならない、といったらそんなことはないのです。にも関わらず、大きな意義を抱え過ぎてしまうがゆえに、現実の足元を固める、コツコツとした、目標を達成するためのプロセス(行動)が描けず実行することもできません。
あるいは、プロセス(行動)そのものに対しても制限的なビリーフを内包しながら行うことで、プロセス(行動)そのものもうまくいかなかったり、途中で諦めてしまったりして定りません。
常に「本当にこれでいいのかな」という迷いの感情や、プロセスの中で些細な達成「よし、できた」という実感が持てない「まだダメだ」「まだこんな程度だ」という否定感情を抱くようになります。
◯目標に対してのセルフイメージが一致していないとき
わたしたちは、誰しも自分自身に対しての自己像”セルフイメージを持っています。
そのセルフイメージを基準にして、物事を判断したり行動を起こしています。
セルフイメージは、過去の体験(つまり子供の頃から)の積み重ねによって無意識層に形成され普段は表に出てくることはなく、本人は気づいていません。
「自分はこんな人間だ」という自分自身に対しての無意識的な認識は、ビリーフ(思い込み)の一面を持っています。ポジティブなことにしろネガティブなことにしろ、それ自体、過去の中で体験した、失敗や成功、未達成や達成、置かれていた環境や周囲にいた人の反応などから、無意識的に(自動的に)作られたものです。
そして、一旦ビリーフ(思い込み)がセルフイメージとして形作られると、本人にとってはそれが、「自分を表す、真実」となり、疑う余地もなくその通りの人間として振る舞うようになります。
子供の頃に“〇〇は出来ない”と感じたとしても、大人になった今のあなたには簡単にできることであっても“自分は〇〇ができない人”というセルフイメージから、疑うことなく“出来ない”人のままの振る舞いをします。しかも気づかないでです。
セルフイメージは、普段の生活の中でのあなたの行動や感情に作用し、態度や人との接し方、振る舞い方、技能に対してまで影響する。つまりセルフイメージの通りの人であろうとするのです。そうなると、意識的に目標をかかげて「こうなりたい」としても、そのことに努力をして、意志の力を使おうとしても、セルフイメージと違う選択や振る舞い方をできなくなる。
どんなに高い目標を掲げても
どんなにそれを成し遂げられるスキルや能力を持っていたとしても、
セルフイメージに「自分はそんなことはできる人間じゃない」というようなセルフイメージを持っていると、うまくいかないようなプロセスを選んだりしてしまうことさえあります。
私たちが目標を思い描くとき、その目標に対して無意識的に抱いているイメージや自分自身の能力や過去の体験を照らし合わせながら、なにかの目標を設定します。
もし、目標に対してフラストレーションを感じるのであれば、目標に向けてなんらかのプロセス(行動)を起こせていないのであれば、どこかに「実現できない」にと感じる意識が潜んでいませんか?。
目標のフラストレーションを解消するには?
目標そのものを見直すときに必要なことは、あなた自身が「本当は何を望んでいるのか」、「どんなことが大切だと感じているのか」など、あなた自身について知ることです。
自分自身について深く知る時間を持つことです。
- 自分が一番望んでいることは何か
- 自分がいつも悩んでしまうパターンは何か
- 自分がうまく行くときのパターンは何か
- 自分が失敗してしまうときのパターンは何か
- 自分自身の得意なこと、不得意なこと
- 自分がこれまで体験してきた過去の振り返り
- 自分の生まれ持った資質は何か
など多面的に自分を理解することです。
もちろん、全てを一度に理解することはできません。
しかし、自分に向き合うことなしには自分を知ることはできません。
そして、自分を知ることなしに、自分の人生を自分らしく生きることはできません。
そうしたことを理解して、初めて人は自分の目標とすることとを認識することができ、それを自分のものだとしてそこにエネルギーを注ぐことができ、迷いなく目標へと進むことができます。
もちろん、目標に向かう道は順風満帆なことばかりではありません。初めてすることは最初はうまくいかないことばかりでしんどい気持ちになることもあります。しかし、
そうした自分への理解をしていくと、
- そこから発する自分が本当にのぞんでいる目標がわかり
- 内面にあったネガティブなセルフイメージに気づき
- 行動の妨げになっていたビリーフに気付いてゆくと
気負うことなく、スッっと自分の望んでいたことに対して行動することができるのです。
目標に必要なプロセスをしていくうちに、それで間違いないのだと実感できる瞬間が来るのです。
目標のサイズを、自分が本来の望んでいることの方にシフトチェンジできるのです。
ネガティブなセルフイメージよりもポジティブなセルフイメージを醸成する行動を取るようになるのです。
目標に対してどのように達成するかは、どのようなプロセス(行動)をするかによりますが、その行動を、しかも適切な行動を計画を立てて行うことができるかどうかは、スムーズな行動として起こせるかどうかは、こうした内面の状態がとても重要なのです。
私自身、NLP心理学を学び、関連するマネークリニックで自分の抱えていた制限的なビリーフの存在に気づき、それを解消することに取り組んできたことで、
自分が本心から望んでいること
その実現のために具体的なプロセスを想定し
そのプロセスを行っている時々で必要な情報をキャッチすることが可能になりました
目標には、行動が伴うことを知る
私たちがなにか「こうしよう」「こうなりたい」と目標を立てた時、なにか行動をすることが伴います。
それは、達成するまでに行うプロセスです。
料理を作って食べるまでには、
材料を買いにゆき、
その材料をどの料理をするかという目標にあわせて、切り
調味料をそろえ、
必要な火加減のもとに調理し
料理を盛り付ける皿やテーブルセットをし
食べる人がテーブルの前に座って
初めて料理がそこにで出てきます。
「美味しい料理(を提供して、お客様に喜ばれたい」という目標があるときを考えてみると、
具体的に中華、フランス料理、イタリアン、和食、かという料理のジャンルを決めそれに対して、調理の腕を磨いたり、テーブルマナーを覚えたり、経理や経営のことも学んだりという、様々なことを習得していくことでしょう。
目標があることで、なにかを行動する、知識、スキル、経験を身につける、自分を磨く努力をするということは、何かに対して夢中になることで、達成感や充実感をおおく感じることになります。その間にはうまくいかないことがあるとしても、目標が適切なもので達成できると実感するものであれば、うまくいく努力を続けるものです。
目標があることで、幸福度が増すというのは、こういうことです。
目標は、曖昧な程度でも、“まず一歩何をしたらいいか”が分かっていると、行動をしていくうちに目標が明確になることさえあります。
“山に登りたい”
という目標を掲げたとすると、その後に思いつく何かしらのプロセスを思い描いていく。
→登山グッズを揃えているうちに、専門のお店に通ううちに、そのお店の店長からいろんな情報を入手しているうち
→ガイドブックや、山の情報を知るうち
- 日頃から歩いて脚力をつけよう
- あの登山グッズも必要だ
- まずは、都内近郊の低山に行ってみよう
そうした些細な行動を積んでいくうちに、“長野の〇〇岳に登ろう”という最終目標を描けるようになることだってあります。
「なかなか山頂に行きつかない、目標に辿り着けていない」という感じがする人ほど、目標をそのものが大きすぎる(最初からいきなりエベレストに行こうとしている)が故に、些細な一歩からの行動ができません。
あるいは、“山に登りたい”という目標そのものが違っているとき、(単に山ガールファッションが気になっていただけなど)にも、最初の一歩さえしようとはしません。なぜなら、山に登ることで得られるだろうというものが、描けないからです。望んでいないなら当然のことです。
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望む人生を手にするには目標が大事、それ以上にプロセスも大事
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目標そのものがなければ、目標は達成できるものではない
「あなたは、何がしたいのですか?」
「あなたは、何を望んでいますか?」
そもそも、あなたの中に「こうしたい」「こうなりたい」がなければ、目標は成り立ちません。
個人的な些細な小さな目標であっても、ほとんどの人たちは真剣に考えることもしません。
それでも、日常が成り立ってしまうし、何もしなくても一日はあっという間に過ぎてしまうからです。
一方で、目標を持ったとしても大きすぎるが故に、壮大すぎるが故に、自分の手に負えず実際の行動を起こすことができずに、目標の存在に苦しむという人もいるのです。
目標を掲げればすべてを達成できるとは限りませんが、その目標に向かって何か行動を起こすとき、私たちは自分自身の中にエネルギーが満ち足りてくるのを感じたり、新しい発見や、新しい自分自身の想いや能力に気づくことが多々起きてきます。
それこそがまさに、生きているという実感そのものではないでしょうか?。
人生の中で目標が持つ意味
それは、あなた自身が自分自身の生きているという、実感そのものなのです。
あなたは、そうした実感を持てていますか?
今一度、あなたの掲げている目標について考えてみててください。